AIがコールセンターを救う!みずほ銀行で実装した「IBMワトソン」は正答率85%
「オペレーターの採用が厳しい」「刻々と変化するシステムの教育の負担が重い」といった悩みを抱えている方へ。その悩みをテクノロジーが解決する時代が来ています!
今回は、人工知能でオペレーターを支援する「IBMワトソン」をみずほ銀行が導入した事例をご紹介します。
コールセンターの厳しい現状
コールセンター業界は、主に採用難と教育コスト上昇という2つの課題に直面しています。
というのも、コールセンタージャパンがまとめた「190社の運営実態に見る国内コールセンターの現状と課題」によると、オペレーターの採用状況について、「拠点に寄ってはかなり厳しい(応募数が確保できない)」が37%、「全拠点でかなり厳しい(応募数が確保できない)」が29%を占め、全体の7割ほどが思うように人を確保できていないことがわかります。
さらに、製品やサービスはますます複雑化し、新しいものが次々に出てきているため、アップデートの為のオペレーターの教育が非常に難しくなっています。
みずほ銀行が利用する「IBMワトソン」とは?
IBMリサーチの技術を用いて開発された人工知能が「IBMワトソン」です。
みずほ銀行は、2015年2月、横浜市のコールセンターに音声認識と米IBMの「ワトソン」を組み合わせたシステムを導入しました。
顧客との会話に応じ、回答候補となる情報を数秒ごとにオペレーター画面へ自動表示する、オペレーター支援システムです。
「IBMワトソン」のみずほ銀行での成果は?
「IBMワトソン」にオペレーターが正答を教える事で、学習し、その回答候補の上位5位以内の正答率は85%に達しています。
また、オペレーターの発話を正しく音声認識した確率は文字数ベースで88%と目標の80%を超え、実用に耐える水準をクリアしています。
以前は、オペレーターは顧客の質問で不明な事項がある場合、マニュアルを閲覧して確認、回答していましたが、ワトソンによる自動回答候補表示により、顧客を待たせる時間が減ったため、通話時間の短縮にもつながっています。
加えて、オペレーターの教育コストの低下が見込まれています。
2016年10月以降、200席以上に拡張され、運用されています。
まとめ
ビジネスにおける様々な厳しい状況を、人工知能が解決する時代がすぐそこに来ています。