購入型クラウドファンディングサイトまとめ
購入型クラウドファンディングサイトをまとめました。
なお、まとめに際し、下記重要事項について調査しています。
1.累計支援総額
「集客力」を見るための指標。購入型クラウドファンディングサイトを選ぶ最大のポイントは「集客力があるかどうか」である。集客力のあるサイトは、当然”累計支援総額”が多くなるため、”累計支援総額”が多いサイトが第一候補となる。なお、累計支援総額と合わせて”最近数カ月の月額支援総額の傾向”を見ておくと「集客力の変化」が見えるため、合わせてチェックしておきたい。
※”最近数カ月の月額支援総額の傾向”は、日本の主要クラウドファンディング 単月での支援額 月次推移(積み上げグラフ)にまとまっている
2.掲載ジャンルの特徴
「集客の質」を見るための項目。一般的には、様々なジャンルを取り扱っている購入型クラウドファンディングサイトが集客上有利である。一方で、特定のジャンルを扱っているサイトには、そのジャンルを好きな人達が集まっている。”自身が掲載したいジャンルについて、圧倒的な実績を持つサイト”があれば、累計支援総額によらず掲載を検討すべきである。
3.募集タイプ
サイトによって呼称は異なるが、購入型クラウドファンディングサイトの募集タイプはAll or NothingとAll Inの2つがある。
(1)All or Nothing(他にも、Fixed Fundingなど様々な呼称がある)
目標の支援金額が集まらなければ全額返金される。購入型クラウドファンディングの利用目的が「新商品を量産するかどうか意思決定するための材料がほしい」の場合、こちらの募集タイプを選ぶべきである。
(2)All In(他にも、Flexible Fundingなど様々な呼称がある)
目標の支援金額が集まらなくても、集まった分の支援金額を入手できる。購入型クラウドファンディングの利用目的が「新商品の販売は決定している。初期プロモーションで話題作りをしたい」の場合、こちらの募集タイプを選ぶべきである。
4.対応決済方法
ほとんどのサイトがクレジットカードに対応しており、通常それほど気にすべき項目ではない。しかし、クレジットカードを持っていない層(学生など)をターゲットにしたプロジェクトを掲載する場合に限り、コンビニ払いや銀行振込に対応していることが極めて重要になる。
5.費用
購入型クラウドファンディングサイトは、集まった支援金額に一定の手数料が発生する。手数料は無料〜20%超までかなりの幅がある。当然手数料が安いほど良いが、購入型クラウドファンディングサイトの根本的な価値は「集客力」のため、最終的には「集客力」と「手数料」のバランスを見て掲載するサイトを選ぶべきである。なお、掲載料は基本的には無料である。
それでは、購入型クラウドファンディングサイトを紹介していきます。
目次
1.国内クラウドファンディングサイト”3強”
2.海外クラウドファンディングサイト”2強”
3.”3強”を追いかける国内クラウドファンディング主要サイト
4.その他、特徴的な国内クラウドファンディングサイト
1.国内クラウドファンディングサイト”3強”
READYFOR?
日本最大・最古のクラウドファンディングサイト。社会問題解決型のプロジェクトが多く掲載されている。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:READYFOR株式会社
■累計支援総額:約24億万円(※1)
■掲載ジャンルの特徴:社会問題解決型のプロジェクトが多い
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジッカード、銀行振込、デビットカード
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の17%
Makuake
3強の中では最後発ながら、2016年7月には月間支援総額 日本No.1(※)に躍進。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディング
■累計支援総額:約15.7億万円(※1)
■ジャンルの特徴:特になし(様々なジャンルが混在)
■募集タイプ:All or Nothing、All In
■対応決済方法:クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の20%
(※)Visualizingより
CAMPFIRE
日本クラウドファンディング3強の一角で、READYFORと並ぶ日本の老舗クラウドファンディングサイト。一時期、READYFOR?やMakuakeに押され気味だったが、2016年2月に手数料を20%から5%に下げたことで、急速にシェアを広げている。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社CAMPFIRE
■累計支援総額:約9.5億万円(※1)
■ジャンルの特徴:特になし(様々なジャンルが混在)
■募集タイプ:All or Nothing、All In
■対応決済方法:クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の5%
2.海外クラウドファンディングサイト”2強”
Kickstarter
世界No.1の購入型クラウドファンディングサイト。日本No.1のクラウドファンディングサイトであるREADYFOR?の100倍以上の資金を集めた実績を持つ。日本の100倍以上のマーケットで勝負できることは魅力的だが、プロジェクトを掲載できる国が限定されており、今のところ日本はそれに含まれていない。そのため、掲載が許可されている国から申請するか、もしくは申請代行会社を利用する必要がある。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:Kickstarter, Inc.
■累計支援総額:約26億$(2016年9月15日時点 Kickstarter発表値)
■ジャンルの特徴:特になし(様々なジャンルが混在)
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の5%、決済手数料3〜5%程度
INDIEGOGO
Kickstarterに比べて掲載基準は甘いが、成功率は低い。EINを取得すれば、日本に居ながらにしてプロジェクトを掲載できる。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:Indiegogo
■累計支援総額:不明(9.5億$以上という報道あり)
■ジャンルの特徴:特になし(様々なジャンルが混在)
■募集タイプ:All or Nothing、All In
■対応決済方法:クレジットカード、Paypal
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の5%と決済手数料3〜5%程度、海外から利用する場合はさらに25$が必要
3.”3強”を追いかける国内クラウドファンディング主要サイト
Motion Gallery
“みんなの思いや活動を形にし、創造的な社会を作り上げる活動全てがアートであるという彼のビジョンを具体化する”ことを目指している。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社MotionGallery
■累計支援総額:約7.6億円(※1)
■ジャンルの特徴:映画、アート、音楽、ゲーム、出版関連が中心
■募集タイプ:All or Nothing、All In
■対応決済方法:クレジットカード
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の10%(All Inで目標未達成の場合のみ20%)
GREEN FUNDING
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社と資本関係のある株式会社ワンモアが運営。Tポイントの利用が可能。クラウドファンディングの運用システムを他社にも広く提供しており、同社のしくみを使ったクラウドファンディングサイトが多数立ち上がっている(いちらんはこちら)。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社ワンモア
■累計支援総額:4.3億円(※1)
■ジャンルの特徴:様々なジャンルが混在
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の20%
FAAVO
地域×クラウドファンディングをキーワードに、多くの地方自治体と連携している。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社サーチフィールド
■累計支援総額:3.8億円(※1)
■ジャンルの特徴:地方活性化をテーマとしたプロジェクトが多い
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の10〜20%
ShootingStar
残念ながら、2016年9月15日時点で募集期間中のプロジェクトは1つもない。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社JGマーケティング
■累計支援総額:2.3億円(※1)
■ジャンルの特徴:様々なジャンルが混在
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の20%
kibidango
成功率80%を謳っている。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:きびだんご株式会社
■累計支援総額:1.4億円(※1)
■ジャンルの特徴:様々なジャンルが混在
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード、コンビニ払い、銀行振込、PayPal、楽天ID決済
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の10%
COUNTDOWN
掲載プロジェクトは、ECサイト「ALEXCIOUS」で継続販売。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:アレックス株式会社
■累計支援総額:約0.80億円(※1)
■ジャンルの特徴:様々なジャンルが混在
■募集タイプ:All or Nothing、All In
■対応決済方法:クレジットカード、銀行振込、PayPal
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の20%
FUNDIY
「作家とファンの想いを叶える」を掲げている。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社ビーグリー
■累計支援総額:0.76億円(※1)
■ジャンルの特徴:漫画・アニメ関連中心
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード、銀行振込
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の20%
moonshot
決済手数料が5%と安い。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:株式会社Wicrep
■累計支援総額:0.41億円(※1)
■ジャンルの特徴:様々なジャンルが混在
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の5%
academist
研究費獲得に特化。
更新日:2016年9月15日
■運営会社:アカデミスト株式会社
■累計支援総額:0.25億円(※1)
■ジャンルの特徴:学術系
■募集タイプ:All or Nothing
■対応決済方法:クレジットカード、銀行振込
■費用:掲載無料、成功報酬として支援総額の20%
4.その他、特徴的な国内クラウドファンディングサイト
Enjine
国内唯一のチケット型。購入後、チケットを譲渡することができる。
zenmono
中小企業のものづくりに特化。ものづくりの支援者や、販売支援者も合わせて募集できる。資金調達の成功率100%を誇る。
Just Giving Japan
A-port
First Flight
ソニーが運営。
BOOSTER
志&志-SHISHI-
ACT NOW
Cheers
CROSSクラウドファンディング
kitchenstarter
ALLEZ! JAPAN
参考サイト
購入型クラウドファンディングサイトは一時期に一気に登場し、現在は淘汰が進みつつあります。閉鎖されたサイトを含め、購入型クラウドファンディングサイトを網羅的に知りたい場合は下記記事が参考になります。
クラウドファンディングカンファレンス|CF成功メソッド集
(※1)Visualizingより引用