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開業前に500万円の資金と500名の会員を獲得した飲食店の事例

クラウドファンディングで成功した飲食店

今回の事例はこちらから。

馬肉専門店を開業するにあたり、クラウドファンディングサービスであるMakuakeを使って、約556万円の資金と506名の会員を”開業前”に獲得した、とても興味深い事例です。それでは詳しく見ていきましょう。

Makuakeとは?

Makuakeは、インターネット経由で個人から資金調達ができる「クラウドファンティング」サービスの一つで、株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングが運営しています。Makuakeを使うと、まだ世の中に出ていない商品やサービスを予約販売(先行販売)することができます。製品・サービスが市場に受け入れられるかを発売前・サービス提供前にテストできるため、新商品開発・新規出店のリスクを大幅に下げることができます。中小企業白書2014年版の第三部の第五章「新しい潮流 ―課題克服の新しい可能性―」で紹介されるなど、注目を集めています。

どのように資金と会員を獲得したのか

何を先行販売したのか

「会員カード」を直球で販売し、資金と会員を集めることに成功しています。「1年間ご飲食代が定額になる特典」が付いた価格1万円の会員カードが、346枚と一番売れています。

どのような状況で会員権を先行販売したのか

プロジェクトが掲載されたのが2014年8月。

現在物件はまだ決まっていない状態ですが、西麻布、広尾、恵比寿のいずれかで検討中です。
オープン予定は、10月末〜11月中です。(工事期間により前後します)

とありますので、出店計画が固まる前のようですね。

なぜ、こんなに売れたのか

筆者は、以下の3つが成功のポイントだと分析しています。

1.もともとファンがいた
クラウドファンディングは、初期の盛り上がり感の演出が非常に重要だと言われています。プロジェクト実行者の平山さんは、けとばし屋チャンピオンロッキー馬力屋という馬肉専門店をすでにヒットさせています。そのファンが口コミやSNSで盛り上げてくれたことが、成功の要因の一つだと分析しています。

2.募集が魅力的
タイトルの付け方、写真の使い方、ストーリーの伝え方など、募集ページの内容が非常に魅力的であることも、成功の要因の一つでしょう。募集の作り方のポイントを知りたい方は、Makuakeが公開している「プロジェクト成功の書」を参考にしてください。

3.Makuakeの集客力
クラウドファンディングのサービスはMakuake以外にも多数存在します。Makuakeはその中でも注目度が高く、Makuakeに掲載されたプロジェクトが多数メディアに取り上げられています。この集客力が、プロジェクト成功の要因となっているでしょう。

※あくまでも、筆者の主観的な分析です。

開業後どうなったのか?

「美味しくてなかなか行けないレアな店」として大繁盛しています。どのくらい繁盛しているかは、GoogleやTwitterで「ローストホース」と検索するとわかるでしょう。

まとめ

今回は、開業前に500万円の資金と500名の会員を獲得した飲食店の事例を取り上げました。「いやいや、これは特殊ケースで再現性ないでしょう」と思われた方、ちょっと待って下さい。すでに、このノウハウを使って成功する事例が出てきています。

飲食店の出店を計画されている方は、クラウドファンディングでの会員カード先行販売にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。